Navel Orange

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Fly me to the supermoon

今回のスーパームーン。いろんなところで「大きさが(最大で)14%アップ」みたいに書かれているが、正確には「視直径」が14%長くなる、とするべきである。同じ大きさのものでも遠近法によって観測者に近いほうが大きく見えるので、その場合の「見かけの直径」のことを視直径という。

直径が14%アップするということは当然、半径も14%アップする。つまり、1.14倍だ。円の面積は半径の二乗に円周率を乗じたものなので、半径の比率の二乗が面積の比率になる。すなわち、1.14 × 1.14 = 1.2996。面積で言えば約30%も大きく見えるということになる。

で、あらためて実物を見てみると……3割も大きくなっているようには見えませんね。明るさアップは感じるけど。

I am a trimmer

例の塩谷瞬の騒動でふと気になったのが「二股」という言葉。アルファベットの「Y」を上下逆にした形を思い浮かべると分かるが、「股」に相当する部分は1つしかない。なのになぜ「二」股と言うのだろうか?

そんな話を飲みの席で振ってみたところ、飲み仲間のひとりが「相手の女性が2人いるから股は2つだろ」と言った。いやいや、待て待て。二股受験とか二股膏薬のように、女性どころか人間ですらないものにも二股という表現を使うじゃないか。

思うに「股」の字はいわゆる置き換えで、本来は「又」と書くのが正しいのではないだろうか。そう思って調べてみたのだが、国語辞典の「また」の該当する項には「股・叉・胯」の3つが同時に書かれている。いや、よく見たら「又」じゃなくて「叉」だな。さらによく見ると、「又」のほうは「再び」とか「重ねて」を表わす「また」のほうだ。またまた(←あざとい)気づいたのだが、「叉」は三叉路の「叉」だ。ん、三叉路は3方向に道が分かれているけど、こちらは股に相当する部分が3つあるな。いや、少し鋭角気味になってきたから股っぽく思えるだけか。

話が脱線したが、以下の引用を見てほしい(大辞林より)。

【股・叉・胯】また ①胴から足の分かれる所。両足のつけ根の部分。またぐら。「━を広げて座る」 ②一つのもとから二つ以上のものが分かれている所。また,そのような形。「二(ふた)━」「木の━」

ポイントは②のほう。つまり、またぐらを意味する両足の付け根の部分とは別に、分かれている場所そのものも「また」と呼ぶのだ。本来進むべき道があって、それがどこかで複数に分岐している。分岐している箇所を「股」と呼び、分岐の数がその接頭に付いているのだ、と。恋愛というものは本来、ひとりの異性に向けられる一本道のようなものであるが、それが他の異性へも枝分かれしていて相手の数が2人になった状態。これを二股恋愛と呼んでるわけですね。

そう考えると、ヤマタノオロチ(八岐大蛇)も同じか。胴から頭へと続く道が、1つではなく8つに分岐している。首には「またぐら」はないから、ナナマタノオロチとはならないのである。

About withholding tax

平成25年から源泉所得税の割合が10%から10.21%に変更される、と国税庁のウェブサイトに掲載されている。

「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(平成23年法律第117号)が平成23年12月2日に公布され、平成25年1月1日から施行されます。このため、源泉徴収義務者の方は、平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際、復興特別所得税を併せて徴収し、その合計額を国に納付していただくこととなります。

つまり、だ。10%が10.21%になるってことは、再来年からは5万円の請求を5万5555円(いわゆる「並び」ね)にするというワザが簡単にできなくなるわけか。源泉徴収後の支払金額をキリのいい数字にしたいときに困ったことになる……いや、なんとなくそう思うのだが、曖昧なままではいけないのでちょっと計算してみよう。

10.21%は0.1021なので、これを1から引いた数が、源泉前の金額に乗ずるものになる。

1 – 0.1021 = 0.8979
100000 × 0.8979 = 89790

たとえば請求額が10万円だとしたら、実際には源泉徴収された8万9790円が支払われる、と。逆に、支払い額から請求額を算出したい場合は、割り算をすればいい。

100000 ÷ 0.8979 = 111370.9767234658…

無理数になってしまったので、切り捨てと切り上げの場合を比べてみよう。

111370 × 0.8979 = 99999.123
111371 × 0.8979 = 100000.0209

まぁこの場合は「切り上げ」で請求するんでしょうね。でも別の金額なら? たとえば、10万円ではなく15万円だったらどうなるか。

150000 ÷ 0.8979 = 167056.465085198797193…

またもや無理数になった。同様に切り捨てと切り上げの場合を比べてみる。

167056 × 0.8979 = 149999.5824
167057 × 0.8979 = 150000.4803

ありゃ、やっぱり「切り上げ」請求パターンでいいのか? 20万円で再挑戦。

200000 ÷ 0.8979 = 222741.953446931729591…222741 × 0.8979 = 199999.1439
222742 × 0.8979 = 200000.0418

こちらも「切り上げ」請求でまったく問題なし。

スクリプトを書いて10万円から20万円まで1万円刻みで切り上げパターンを列記してみる。

111371 × 0.8979 = 100000.0209
122509 × 0.8979 = 110000.8311
133646 × 0.8979 = 120000.7434
155920 × 0.8979 = 140000.568
167057 × 0.8979 = 150000.4803
178194 × 0.8979 = 160000.3926
189331 × 0.8979 = 170000.3049
200468 × 0.8979 = 180000.2172
211605 × 0.8979 = 190000.1295
222742 × 0.8979 = 200000.0418

なんだ、結局、請求時切り上げ・支払額切り捨てのルールで問題なさそうですね。