Navel Orange

Actions louder than the words

Browsing Navel Orange blog archives for June, 2014.

Every-MEN is a winding road

「まっすぐなうどんが食べたければ、普通のうどんを食べればいいじゃない」

我が家のマリー・アントワネットは、かつてこう言ってのけた。失礼。これだけじゃ何が何だか意味不明だと思うので説明すると、日清のどん兵衛(や「ラ王」)が生麺のような食感にこだわって「ストレート製法」を打ち出してきた頃に呈された苦言のようだ。要するに、カップ麺はカップ麺らしくジャンクな感じなままでいいんじゃないか、と。

ついでに補足しておくと、彼女は今もどん兵衛が好きだからゆえ、「らしさ」が失われてしまったことを残念に思っている。その証拠に、今なおアンチ生麺(というか昔ながらのカップ麺)路線をゆく東洋水産の「マルちゃん赤いきつね」に鞍替えするつもりはないという。あ、いや、言質をとったわけではないけど、おそらくね。

話はちょっと変わって先日のこと。近所のスーパーで夕飯の買い出しを(僕が)していたとき、ふと安売りのカップ麺の棚に「どん兵衛っぽいけどどん兵衛じゃない何か」を見つけた。あー、どん兵衛のバッタもんだなこりゃ、なんて思ったのもつかの間、よくよく見ると「日清御膳」や「NISSIN」の文字が。それでもまだ信じられなかったのでカップの横を確認してみると、製造元として日清食品の名前がちゃんと記されているじゃないか。え、正規品……なの?

なんとなく興味をそそられたので、非常食用に2個買って帰った。で、家に戻ってからネットで調べてみて、なるほど合点がいった。日清御膳というのは、どん兵衛シリーズの廉価版という位置付けだそうだ。普段あまり意識せずに買っていたのだが、どん兵衛シリーズ(そば・うどん)は、ライバルである「マルちゃん赤いきつねと緑のたぬき」よりもちょっとお高めな値段設定になっている。赤いきつねはスーパーの特売などで100円を切る価格(時には80円台)で売られているが、希望小売価格が170円(税別)のどん兵衛が100円を切ることはまずない。なので、マルちゃんに対抗すべく日清が打ち出したのが、エンポリオどん兵衛とでも言うべき日清御膳というわけだ。

その翌々日だったか、昼に小腹が空いたので試食(でもないか)してみた。確かに廉価版なりのクオリティではあるが、なんとなく懐かしいというか、正直、なんだかこっちのほうがどん兵衛らしい気がした。おそらく、まっすぐじゃないかつてのクネクネした麺だったからだろう。あぁこれこれ、これじゃなきゃ、みたいな。

これは奥様に教えてあげなきゃと思い、メールしかけたところでふと気づいた。もう1個、食べられてるやん。

Apple Expanded Battery?

「ねぇ、これってどうやってクリックするの?」

僕のお下がりのMacBook Airを久々に(というか、譲り渡してからかなり経過)開いた奥様は、このモデルのクリックボタンがトラックパッドと一体じゃないことを知らなかったのだろう。

「トラックパッドの下に横長のボタンがあるでしょ」
「あるけど……押しても反応しないよ」

そんな馬鹿なと思い、僕が試してみたところ、やはり反応しない。というより「押ししろ」がまったくないのだ。これは思い当たるフシがあるぞ。どれどれ……あー、やっぱバッテリーが膨らんでいる。

もう保証もへったくれもない年代物のA1304、つまり「Late 2008」か「Mid 2009」なので迷うことなく開腹。慣れた手つきでバッテリーだけを取り外して元に戻し、バッテリーレス化(?)を完了させた。

電源アダプタを繋げっぱなしにすればしばらくは使えるとして、さて交換バッテリーをどうするか? Amazonで調べてみたらサードパーティ製の適合品が5400円だったので、これまた迷うことなく購入。

Tighten up!

尾行中に相手がふいに振り返った際、靴紐を結び直すふりをしてごまかす。刑事ドラマなどにありがちなシーンだ。かがむから顔はバレないし、人々が行き交う路上で自分だけが立ち止まっているという不自然なシチュエーションに必然性をもたらすという意味でも、この行動は確かに理にかなっている。

今日、道端でまさに靴紐を結び直している男性を見かけた。するとどうだろう、これがどうにも不自然に見えて仕方がなかったのだ。思わず彼の視線の先に、尾行相手(もちろんいないだろうけど)を探してしまったぐらい。特に怪しい風貌とかではなく、スーツ姿のどこにでもいそうなサラリーマン風だったにもかかわらず、だ。

思うに、テレビを介して植え付けられた「やや非凡な状況」は、同じテレビを見ている周囲とのコンセンサスによっていつしか非凡ではなくなる。むしろ「あるある」に分類されたりもする。トーストをくわえながら駅まで走っているサラリーマンも、メガネを外した途端に可愛くなる女子も、実際には存在しない。

が、逆に、である。買い物に出かけて財布を忘れたことに気づいたとき「サザエさんかよ!」と自分にツッコミを入れるという状況などは、テレビによって作られた「虚構のあるある」に実態がシンクロした稀有なケースである。そういう意味では、件の男性を見かけたときの僕も、おそらく無意識に「尾行中かよ!」とツッコんでいたのだろう。

えっと、どうまとめたかったんだっけ? まぁいいや。

僕は思った。たとえ靴紐がほどけても道端では結び直さないようにしよう、と。