ひとつ前のエントリの続き。というか補足とか関連情報ね。

バクロニムの語源であるアクロニム(acronym)は、日本語では「頭字語」に相当する。頭文字(かしらもじ)に似てるが、似て非なる頭字語(とうじご)である。頭字語は頭文字を並べたものだ。たとえばIBMは頭字語だが、その「I」は(Internationalの)頭文字である。

日本語の「頭字語」に相当する英単語には、アクロニムともうひとつ、イニシャリズム(initialism)がある。両者は広義では同一だが、狭義ではちゃんと使い分けられている。違いは、その頭字語が実際にある単語のように発音されるかどうかで、そう発音されるのがアクロニムである。たとえばAPECはAsia-Pacific Economic Cooperation(アジア太平洋経済協力)の略称だが、通常は「エイペック」と発音されるのでアクロニムである。これがもし「エイピーイーシー」と発音されるのであれば、イニシャリズムということになる。

アクロニムであるためには英単語っぽく発音できることが条件となり、語数が多くなるほど偶然そうなる確率は低くなる。逆に言えば、半ばこじつけなアクロニムも少なくない。

たとえば、プログラミング言語のBASIC(ベーシック)。日本語で「基礎的な」を意味する英単語でもあるが、これはBeginner’s All-purpose Symbolic Instruction Codeの頭字語とされている。これをそのままGoogle翻訳にかけたところ「初心者のためのすべての目的記号命令コード」というおかしな訳文になったが、実際の英文も文法が微妙に変だ。basicという既存の英単語に無理矢理結びつけようとした感がある、と言ってもいいだろう。

同様にというか、気象庁の無人観測施設「アメダス」もある。Automated Meteorological Data Acquisition Systemの頭文字をとってAMeDAS……って、なんだよ「Me」って。

その一方で、アクロニムだと気付かない頭字語もある。その好例がLASER(レーザー)。これ、じつは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(輻射の誘導放出による光増幅)のアクロニムなのである。これを初めて知ったときは目からウロコだったなぁ。