僕らぐらいの世代で昔のラジカセの話をすると、決まって出てくる「あるある」が、「テレビの歌番組を録音しているときに親の声が一緒に入ってしまい、親子喧嘩になる」というもの。ラジカセの内蔵マイクをテレビのスピーカーに近づけて録音するため、周囲の関係ない音も拾ってしまうのだ。

当時を知らない人は「直接ケーブルで繋げばいいんじゃないの?」と思うかもしれないが、テレビ自体が今みたいに AV 機器化(?)していないので、スピーカー以外の出力がイヤホンジャックしかない。そのイヤホンジャックにプラグを差すと、スピーカーからは音が聞こえなくなるので非常に勝手が悪い。

が、子供時代の僕は考えた。イヤホンジャックの構造的に考えてスピーカーへの接続を切っているのは、プラグの先端がスイッチみたいな部分を押してオフにしているからだと知り、プラグの先をヤスリで削ってみた。そしてジャックに差した改造プラグをゆっくり回し、スイッチ部分がオンになる感触を得た。狙いどおり、テレビのスピーカーからは音が流れ続け、ラジカセもちゃんと音を拾っている。彼はその瞬間「エウレカ!」と叫んだとか叫ばなかったとか。

というわけで、前述の「あるある」は、僕にとってはちょっと特殊な経験でございました。まぁ子供の頃からヒネてたんですよ、はいはい。