Jun
22
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続・家電芸人の蘊蓄みたいな話

8つ前のエントリで書いた画面サイズの話の続き。そういえば「三角関数とかコムツカシイ計算をすっとばして」などともっともらしいことを書いたが、よくよく考えてみれば三角関数などまったく必要なかった。右の図のような直角三角形で考えると、三平方の定理(x²+y²=z²)から x:y:z=4:3:5 という整数解が導き出される(16:9の画面比だと斜辺は√337≒18.36と半端な数になる)。よって、斜辺(=型)をaとすれば、横がa×4/5=0.8aで縦はa×3/5=0.6aとなる。型の単位はインチなので、それぞれに2.54をかければ、先のエントリに書いた数字と同じになる。

まぁ数学はさておき、ここからが本題。液晶やプラズマといったフラットパネルディスプレイ(FPD)の場合、同じ型のCRTよりも映像は大きく表示される。CRTの映像はあくまでも管(かん)に投影されたものであり、そのサイズは管自体のそれよりも小さいからだ……って、ちょっと分かりにくいか。言い方を変えれば、FPDの場合はパネルの縁ギリギリまでピクセル(発光する点)が存在するのに比べ、CRTはその構造上どうしても縁の内側に少しマージン(黒い枠)が発生する。なので、同じ型でもCRTのほうが実際に表示される面積は1~2インチぶんほど狭くなる……と、ここまで書いてちょっと心配になったので、家の32型テレビを測ってみたところ約78cmだった。2.54で割れば約30.7インチか。おー、確かに1インチ以上も短いな。

CRTの画面サイズが管の大きさなのに対し、FPDのそれは実際に映像が表示される領域である。これを有効可視領域と言い、32V型のように数字の後に「V」を付けて表記する。32ボルトとか読んでしまいそうだが、32ブイね。ちなみにValid(有効)の略である。

これと同じような図式が、先のエントリでも取り上げたところの撮像管の世界にもある。というか、撮像管自体が前時代的なシロモノであり、ホームビデオカメラやデジカメの台頭によって、撮像管は今やCCDやCMOSなどの撮影素子(イメージセンサー)に取って代わられている。言葉は専門的だが、真空管とトランジスタのような関係だと考えれば分かりやすいだろう。

では問題。同じ2/3型の撮像管とイメージセンサーでは、どちらの受光面が広いか?

CRTとFPDの比較に当てはめれば、イメージセンサーの受光面のほうが広いと思われるかもしれないが、じつは正解は「どちらも同じ」だったりする。確かに、撮像管の「型」はCRT同様、管自体の大きさ(対角線の長さ)を測定したものであり、受光面の面積はそれよりも狭くなる。一方、イメージセンサーの「型」は「同じ受光面の面積を持つ撮像管」を基準にしているため、CRTに対するFPDのケースとは定義自体が異なる。よって、2/3型のイメージセンサーの対角線の長さは、1インチの2/3である16.9mmよりもかなり短かかったりする(11mm)。

ありゃ、また長くなっちゃった。この話、続きます(たぶん)。

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