本日、2010年6月21日は夏至であった。
夏至とはなんぞやと訊かれれば、諸賢は「1年のうちで昼が一番長い日」と答えるだろう。でも厳密に言うとそれは北半球に限った話で、南半球では同じ日が昼が一番短くなる。いや、ちょっと待てよ。南半球における今(=冬)を表わす言葉に「夏」の字はふさわしくないか?
そう思って調べてみたところ、Yahoo!知恵袋に以下のような質問があった。
で、ベストアンサーに選ばれた回答にはこうある。
これは僕の勝手な憶測だが、おそらく質問者が本来知りたかったのはこういうことではないと思う。というのも、Wikipediaの「夏至」の項目にこんな記述があるからだ。
つまり、夏至には天文学的なものと慣習的なものがあるということだ。そういう意味では、ベストアンサー氏は「慣習的な夏至」について述べたに過ぎない。質問者が知りたかったのは、たとえば日本とほぼ経度が同じ(=時差がない)で季節が真逆のオーストラリアでは、今日という日を何と呼んでいるのかという点のはず。というかこれ、僕もすごく知りたいんですけど。
さて、Googleセンセイの助けを借りたところ、疑問はあっさり氷解した。
結論から言おう。オーストラリアでも今日は「夏至」であった。とはいえ「geshi」なんて呼んでるわけではもちろんなく、「summer solstice」。直訳すれば夏の至(極み)という意味になる。でも、オーストラリアじゃこれから本格的な冬がやってくるのに、サマーって……。
その理由も単純だ。そもそも夏至という言葉が生まれたのは、地球上に季節が真逆の場所があるなんてことはおろか、地球が丸いことすら知られていなかった大昔。当然のごとく漢字圏が発祥である。この言葉が東洋から西洋へと伝わり、summer solsticeと訳されることになっても、まだそれは北半球に限った話であった。さらに天文学や暦学が発達し、定気法(←知らない人は各自で調べてね)で「太陽黄経が90度となる日」などと再定義されるようになっても、まだ南半球の存在など夢にも思わない時代。ここから数百年の月日が経ち、ようやっと南半球の存在が北半球の人々に知られる日が訪れ、そして彼らが南に移住する頃にはsummer solsticeが「1年のうちで昼が一番長い日」を表わす言葉としてすっかり定着してしまっていたというわけだ。
こうなるとオーストラリアの先住民族であるアボリジニの間では今日のこの日が何と呼ばれているのか、すごく気になるが……さすがにそこまでは調べきれていません。

